僕が小学生の時です。
授業が終わるとランドセルほっぽって野山に遊びに行くのが日課でした。
それで、その日も森の手前の、雑草の生い茂っている広場で友達数人で遊んでいました。
一人の友人が、生い茂った草むらの中にあるものを見つけました。
それは、錆びただれた自家用車でした。
ホイールには錆が浮き、車内にはものが散乱していました。
僕たちはしばらくそれを見ていました。
で、なぜだか、まぁドキュソだったわけですが、突然金属バットを拾ってきまして、その車をボカスカ壊し始めたんです。
たまにはこういうことしてみたくて、廃車なら構わないだろうと、ランプを壊し、ボンネットを凹ませ、フロントウィンドウをガシガシ傷つけてました。
ひととおり壊したあと悦に浸っていたんです。そんな折、僕が一つの手紙を見つけました。
車検の案内でした。日付を見ると、まだ、この車は使っていたようでした。
僕たちは背筋が凍って、一目散に逃げました。もうあそこには遊びに行けなくなりました。
というか、車の持ち主さん、ごめんなさい。もう時効?
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