小さい頃住んでいた木造の古い家(わらぶき屋根のやたらでかい家)を解体するので手伝いに行った。
まずはすすで真っ黒になった屋根のワラ(本当は萱・かや)を落とす。
もうもうたる埃の中で屋根が骨組みだけになり天井裏だった部分があらわになった。
わらぶき屋根の天井裏はかなりの空間が開いている。
意外なことに立って歩けるほどにしっかりしていた。
とてつもなく広い部屋といってもいいくらいだ。
屋根のワラがなくなって、骨組みだけの屋根裏部屋状態になったとき大人たちがざわざわしだした。
隅に1.5メートル四方くらいの祠風の小屋があり(子供が入れるくらいの)御供えでもするかのようにお皿が備わっていた。
お皿の中にはもともと食べ物らしかったものが干からびて残っていた。
異常なのは床(普通の部屋から見ると天井の裏側)で、幅30センチほどの、何かが這いずり回ったかのような痕がそこらじゅうに残されていた。
大人たちは青い顔をしながらも
「蛇だ、青大将でも居たんだろ」って言ってたけど、祠といい、皿に残ったご飯粒といい、這い回った痕といい今考えても蛇のわけがない。
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