ずいぶん前に読んだ雑誌からの孫引きなので、細かな部分には間違いがあるかもしれないが、とにかくサッカーの三浦知良選手が、どこかの幼稚園を訪れた。
リフティングやカズダンスを披露し、喝采を浴びたあと歓談の時間となり、三浦選手は園児たちに、「みんな将来は何になりたい?」と尋ねた。
園児たちは当然「Jリーグ入りたい!」「セリエA行きたい!」などと口々に叫び、三浦選手はウンウンとうなづいている。
そのうち、大工さんになりたい、という声が上がった。ケーキ屋さん、お医者さん、という声も出た。
三浦選手はやはりうなづき、「どれも大事な仕事だね。大変だけど夢を捨てちゃいけないよ」
すると、それまで黙っていたひとりの園児が手をあげていった。
「ぼく、猫になりたい」
幼稚園の先生や親たちは息をのんだ。三浦選手は大きくうなづき、「猫になる、っていうのも大切な夢だよね。いいかい、ぜったいに、その夢をあきらめちゃいけないよ」
キングカズ
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