ちょっと親父のことを書かせてください。
去年、咽頭癌がもとで亡くなったんですが、それ以前から寝たきりに近い状態だったんで、変な話ですが家族全員わりとあきらめがよかったんです。
とはいえそれなりにショックだったりしたんですが、なんせ急に葬式の準備だの墓の手配だの… ゆっくり感傷に浸る時間もないものですねw
準備のなかでちょっと困ったことがでてきました。
親父ってば長い間寝たきり生活だったし、元々出不精だったんで、まともな写真がほとんど残ってなかったんです。
で、葬式の時の遺影。
どうしようという話になって、仕方ないから退職の時のパーティか何かで撮影した集合写真を拡大するしかないかなあ、という話になったんです。
その日は一旦解散で、嫁に行ってる姉貴は自宅に戻って、また明日準備の手伝いに来ることになりました。
んで、翌日。姉貴が、なんか写真持ってたんですよ。
親父の。
姉貴曰く、夢の中に親父が現れたんだそうです。
「あんた死んだはずでしょーがw」 とか話してたんですが、そのうちに親父が
「あそこにあっただろ… あれ使えよ。」 みたいなことを言ったそうなんです。
目が覚めてから、指定されたところを探したら…
あったんです。
姉貴の結婚式の時のスナップ写真。
ドレス姿の姉貴の隣で、照れくさそうに笑ってる、まだ仕事をしていた頃の、元気そうな親父。
サイズ的にも、表情も、申し分なしです。
親父、見栄っ張りでしたからね。
闘病中もそういえば、ひげ剃りだけは欠かさなかったし。
せっかくだから自分のお気に入りの写真、使いたかったんでしょうね…
ちなみにその写真、実家にずっと飾っています。
だから… なのかな。
親父のことを思い出す時は、闘病中のやつれきった顔じゃなく、あの写真の、はにかんだ笑顔ばっかり浮かんでくるんです。
ホント、見栄っ張りな親父ですw
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