高校生の時、日曜日の夕方にテレビを見ていたら密漁者逮捕のニュースがやっていた。
なんとなく聞き流していると地元の事件で、顔を上げてテレビを見ると犯人の名前が。
とても珍しい苗字で、地元では一件しかいない。
しかもクラスメイトと同じ苗字。
田舎の高校なので皆んな仲良し、ではないけど壮絶なイジメとかもなくて、だけどクラスカーストは確実にあって、そのカーストの中でそのクラスメイトは自由人的立ち位置で、みんな、ほっとけって感じでちょっと倦厭していた。
次の日登校中に友達と合流して、昨日のニュース見た?て話になって、あれってアイツの親だよねって話になって、クラスメイトは多分、今日来ないだろうな。って思って自分の席に座ったら、教室のドアが開いた。
件のクラスメイトだった。
その瞬間、拍手が沸き起こった。
おめぇーの親父有名人じゃんと、カーストトップが言うとそのクラスメイトが笑顔になった。
自分は拍手をしながら少し泣いた。
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