10年近く前に北陸に険道探検に行った時の話
日没までには酷道に戻るつもりで夕方の16時過ぎにラスト1本の険道に入った
富山と岐阜の県境を結ぶ道なんだけど地図とカーナビ上は順当に行けば1時間半くらいで抜けれるような道だったし、実際に峠の頂上までは50分弱で到達できた
ただ険道って呼ばれるだけあって道幅がやたら狭くて助手先側のボディに草がバシバシ当たるような道だった
そんな道なもんだから峠の手前に置いてあった道祖神?地蔵?の祠みたいなのに車体引っ掛けちゃったのね
幸い低速だったので特に車にダメージはなかったんだけど祠の方が屋根が衝撃で落ちちゃったから、一応直してからまた走り出したの
峠に着いた後はヘキサと愛車の記念撮影をして下り始めた
峠の頂上から5分くらい下ったところに長めの隧道があったんだけどそこに侵入した時に車の電装系が全部落ちた
隧道抜けたところでライトチェックしてみてもヘッドライトは勿論、フォグもテールランプも全部付かないしナビも当然付かなくなった
険道に街灯なんかあるわけもなく日が暮れたらヘッドライト無しで走るなんて無理だからスピードアップしたんだけど、40分も走れば酷道に合流するはずが1時間走っても合流出来ずに日没になった
雲が出て月も隠れていたので当たりはガチの真っ暗で仕方ないので朝まで車中泊することにしたんだけど、20時過ぎくらいから雨が降り出して21時前には土砂降りになった
この険道はマニアの間では崩落でしょっちゅう通行止めになるので有名な道で実際道中で小規模な崩落後に何度も遭遇した
そんなわけでこのまま車中泊は危ないと思って歩いて酷道まで降りることにしたんだけど2時間以上下っても一向に合流できる気配がなかった。
地図も見返したけど川に下る獣道以外に分岐なんてないし実際舗装路はずっと1本道だった
結局土砂降りの中を4時間以上歩いてようやく酷道に合流してさらに電波の通じる集落に辿り着いた時には夜が空けかけていた
結局その後2日間大雨が続いたんだけど、翌週に車を回収する為に友達と旧道に入ってみたら案の定崩落が起きてて車が巻き込まれてた
幸いにして崩落が小規模で横転こそしてたけど、ガードレールに引っかかって谷底には落ちて無かった
崩落がどのタイミングで起きたかは分からないけど、あのまま車中泊してたらと思うと今でもゾッとする
友達と2人がかりで半日かけて土砂取り除いて車を救出して山下ったんだけど、俺が4時間かけて歩いた道をたったの20分くらいで下った
いくら車と徒歩とはいえこんなに時間差が付く理由が訳がないし、そもそも峠から合流地点まで7キロくらいだから車で1時間、徒歩で4時間もかかるのはおかしいよね
ちなみに件の旧道はその年の秋の豪雨で完全に道路が崩落して今も通行止めの事実上の廃道になってる
この夏に近く通ったので久々に思い出しました
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