子供の頃、ド田舎なんだけど、国道沿いに位置してるおかげで、特有の嫌な閉塞感が薄いようなカラッとした集落に住んでたんだ
小学校に通う子供が居る家庭は3つぐらいしか無いとか、30世帯の内ほとんどの家の名字はうっすら知ってるとか、そんな場所
そういう過疎集落だから、子供ながらにこの場所の事は大体知ってて、変な人とか居ないと思ってた
ある日、友達の家で遊んだ後、自転車漕いで家に帰ってたんだ
うっすら空が群青色になってたの覚えてる
帰る途中で、ありがちな古めの平屋の傍を通り掛かった時、普段はついてない照明がどうしてか点灯してるのに気付いてさ
何気なく家の中を見たんだ
そしたら、狭い平屋にぎゅうぎゅう詰めになるぐらいの人数の人間が、みんなパーティの時に被る三角コーンみたいなキラキラした帽子を被ったままさ
部屋の中にある何かに向かって、何も喋らないでずーっと手を合わせてた
あとで親に聞いたんだけど、子供が死んだ事あるとかそういう話は無いらしいんだよね
何だろあれ
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