長いから分けて書くのとちょっとホラー入るので注意
俺の祖父は医者なんだけど今の朝ドラヒロインと似たような感じの出生で
実父は戦死しまだ小さい祖父を抱えた祖父の母は実父の弟となる義弟と再婚するしかなく
義父となった叔父は祖父の父違いの弟になる自分の息子が産まれてからは祖父に対し虐待が始まり祖父の実母は見て見ぬふり
虐待に気がついた祖父の大叔父さんが遠縁の家に祖父を養子に出してからは叔父はもちろん実母も会いに来ることもないまま
大人になった祖父が医者として勤務した頃にクソ叔父が継いだ生家が没落し
父違いの弟も今で言うヒキニートだという話を耳にしてまもなく大叔父さんが他界したので葬儀の為に久々に故郷に戻ったが
大叔父さんの葬儀の席で見た叔父と実母は髪も服もボロボロのおっさんおばさんで
赤子の時以来会ったこともない引きこもり弟の姿は見えない
叔父は祖父に何しに来たくそっ!と狂人のように喚き掴みかかり
実母はお願い助けて!とすがりつき泣き叫ぶという地獄絵図
祖父はたまらずその場から逃げ去りそれから何年か経ち引きこもりの弟が他界したという
突然死というが本当にそうか詳しい理由はわからない
それから年月が経ち実母が他界しさらに叔父も他界したけど祖父は故郷に帰らず葬式も出なかったそうだ
それからさらに年月が経った頃に廃屋となった祖父の生家を壊すから確認してくれと祖父に連絡があった
祖父は行く気がなく好きにしてくれという感じだったけど俺と姉は祖父を追い出し没落した家はどんなんだろうみたいな
悪趣味な興味が湧いてきて俺達姉弟で行くことにした
祖父の生家は本当にボロボロで室内も長年ほっとかれた感じであまり物が無くかなり貧しい生活だったのかなと思いながら
書斎らしき場所に入ったんだけど重厚な本棚に本がずらりと並びそこだけは立派な空間だった
とりあえず書斎から始めるかと姉と手分けして整理してたら何個か段ボールが出てきてそれを開けたんだけど
中身を見た途端に2人して悲鳴を上げ腰抜かしそうになった
段ボールには祖父の名前が書かれた紙人形やら用紙がズタズタにされたり燃やされた痕があったり呪を表すような文字やら
とにかく祖父に対する呪いのようなものというのだけはわかるものが段ボール何箱ぶんも
古くてボロボロのものからそれより新しめのもの筆跡が明らかに違うものまで
何十年もの間複数の人間でひたすら祖父に呪いをかけてたんだなというのがわかった
もう俺も姉もその禍々しさに気持ち悪くなってとても整理なんかする気力もなく
とりあえずその恐ろしい段ボール達だけはどうにかしようと家が懇意にしてる御寺に相談した
祖父は元気で医者として大成功して年老いても夫婦仲も良くその呪いは効いてると思えないけど
とりあえず寺で処分してもらい、このことは祖父には内緒にしてもらう事にした
追い出したはずの祖父が成功したのが悔しかった叔父の仕業なんだろうけど
複数の異なる筆跡ということは実母や弟も一緒になってやってたのかな…人の憎悪ってすごいわ
それからは今でもたまに夢に出てくるし呪い系の話は苦手になった
つまり呪いというのは何の効果も無いという事だね
呪いは対象者にそれとなく「あんた、呪われてるよ」と自覚させることも肝要だそうな
この祖父さんは叔父・実母・種違い弟がいくら呪詛を吐いても、全く知らなかったから無事だったともいえる
自分達に跳ね返らないのかな
相手に通じなかったから跳ね返ってその結果没落したんだろ
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