小学生のとき田舎の祖父祖母の家に一人で泊まりに行った時、夢だったのかそうじゃないのかわからん話。
夜寝る時は襖で仕切られた六畳くらいの畳の部屋で一人だったんだけど、眠っててふと夜中に意識が戻ったの。
そしたら襖の外側にある廊下から床板をギシギシ鳴らす足音がして、それは私の部屋の方に近づいてきてることに気付いた。
なんと無く祖母の足音に似ているような気がして、俺は寝ぼけてたのもあってか呑気に足音に向かって
「ばあちゃん?」
って言おうとしたわけ。
でも声が全然出なくて、かすれ声しか出なかった。
おまけに体も動かなくって、目だけしか動かせなくなってた。
なんで??って思ってる間に足音が俺の部屋の前で止まって、ゆっくり襖が開いた。
襖がある方に頭を向けて寝てたから、最初、誰が入ってきたかを見られなかった。
顎を持ち上げてみようとしても動かなかったし。
その足音は部屋の中に入ってきた。
すぐ右側を歩き始めて、そのときやっと足音の主を見た。
見たっつっても暗すぎたからかもしれないんだけど、真っ黒な人影だった。
顔も見えんくらい真っ黒。
何かブツブツ言ってて、内容は聞こえなかった。
そしてそのまま横たわってる俺の周りをぐるぐる回り始めた。
ただ俺の方を見ていたのはわかった。
顔、見えないのにね。
あとシルエットがやっぱり祖母に似ていた気がする。
だからか、なんか嫌な感じはしなくて、俺は、いつの間にか、寝てた………。
なんと無く気まずくて祖母に確認はできなかったからオチはねぇ。
たぶん夢。
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