ふと実家に住んでた頃にあった不思議な事を思い出したので、書き連ねてみます。
27歳まで暮らしてた実家にいた頃、不思議な事が幾つかあったことを思い出した。
最初は高校生の頃。
当時はハイベッドで、下には勉強机があり、寝る所はハシゴを使って登る簡易的なロフトみたいな感じだった。
夜中の2時頃か正確な時間は忘れたけど、夢うつつな状態で、枕元に置いてる目覚まし時計の秒針のカチカチという音が耳に入ってきた。
いつも聞いてる音だから特段気にすることはなかったのだけど、突然悪寒というか、得体の知れない怖さが襲ってきた。
その悪寒と共に、金縛りにも遭遇。
はじめての体験だったと思う。
目も開けられず、
「なんだこれ?」
なんて考え始めてると、秒針の音に紛れて、男の低い声で
「フフフ…」
という笑い声が聞こえ始めてきた。
こりゃヤバいなと焦り始め、なんとか目を開けようと踏ん張っていた。
その直後、今度は体の上を足先から胸の辺りに向かって泳ぐ感じというのかな、何かが自分の身体を縦断している感覚があった。
もう訳が分からなくて怖さもピーク。
しかも身体を縦断してる何かは、上ではなく自分の体の中で移動してるようにも感じた。
それが何往復もゆっくり動いていた。
もう諦めて身を任せようとしばらく放っておくと、いつの間にか身体の何かは居なくなり、男の声も聞こえなくなっていた。
その後はあまり覚えてないけど、いつの間にか寝てたと思う。
オチもなく実は…的な展開もないのだけど、それ以後から金縛りに遭う回数が増えていった。
実家にいる頃は、それ以外にも不思議な事があったよ。
大学生になってからのことだったと思う。
夏休みの日だったか忘れたが、夕方に自分の部屋でうたた寝をしていた。
実家は2階建、2階の一部屋が自分の使っていた部屋だった。
夢を見ていたようなんだか、描写がやけにリアル。
家の中の、しかも自分の部屋にいる所から始まった。
夢の中で寝ている部屋から起きて、階段を降りていった。
階段を降りるとリビングが扉を挟んだ向かいにあるのでリビングへ入った。
そこには2m×1mくらいの大きな座卓がある。
そこに父親が定位置で、ビール片手にテレビを見ていた。
リビングの隣はキッチンで、母親が晩御飯の支度をしている姿も見えた。
キッチンへ入ろうとした時、また悪寒が走り、この先へ行くとヤバいと直感した。
その瞬間目が覚めた。
然自分の部屋の中。
不思議な夢だなぁと思いながら、階下へ降りると、夢で見た光景と全く同じだった。
正直、怖いというより不思議な感覚だった。
当時よく見る光景だったから、たまたま夢に見ただけなのかもしれないし。
キッチンの話でもう一つ。
いつの頃か忘れたが、夜寝てるとまたリアルな描写の夢を見ていた。
以前と同じくスタートは自分の部屋から。
夜なので当然真っ暗。
なんの躊躇もなく暗い階段を降りてリビングに入った。
もちろん夜なので誰も居ない。
そしてキッチンへ向かおうとした時、キッチンの暗さが異様に感じた。
夜とはいえ、目が慣れるとある程度の光量もあり、物の位置は分かると思う。
でもそのキッチンは光量か極めて弱いというか、テーブルが辛うじて認識できる程度で、あとは本当に真っ暗。
ガラス窓もあるにもかかわらず。
その先にも行けそうに感じたんだけど、やっぱりこの先に行くとヤバいと感じて引き返した。
そしてその瞬間に目が覚めた。
目が覚めたとき催していたので、1階にあるトイレへ恐る恐る降り、用を足したら直ぐに引き返したよ。
これが幽体離脱というものなのか、それとも何か別の事象なのか当時から気になっています。
実家に住んでた頃の話これで最後。
働き始めていた頃だった。
実家は昔ながらの団地にあり、家を1軒挟んだ向こう側はバスが通る団地のメイン道路になっている。
さらにその道路を挟んでスーパーが建っている。
なので交通量も人の通りもそれなりにある所。
その日は仕事が遅くなり、明け方に寝ていた。
この頃にはハイベッドは撤去して、床に布団を敷いて寝ていた。
これも正確な時間は覚えていないけど、お昼前頃だったと思う。
目が覚めつつある時の周りの環境音が耳に入ってくる夢うつつな時に、通りを歩く人たちの会話が耳に入ってきた(夏場だったから窓を開けてた)。
声は普段なら道路に沿って遠ざかったり近づいたりするのだが、その時はおかしかった。
会話はおばちゃん二人の世間話なのだけど、明らかにその声が私の部屋に向かって来ている。
「あれ?この声変じゃね?」
と感じると、いつもの悪寒と金縛り。
もう金縛りにも慣れてきてたから、またかなんて軽く考えてた。
今回はなんとか目が開きそうだったから頑張って開けてみたらびっくり。
布団の足元に、男と思われる下半身が見えた。
腰より上は黒くボヤけた感じでよく見えなかった。
下半身には腰蓑のようなものが巻かれており、さながらなまはげの様な鬼に見えた。
その足はそこから動くこともなく、佇んでいるだけだった。
どれくらい経ったか忘れたけど、例の声が普段の聞こえ方になったと気付くと、その足も消えていた。
実際に対象物?を見る事がそれまでなかったので、しばらくはドキドキしてました。
それ以後は不定期に来る悪寒と金縛りに遭うくらいで、特に何かあるわけではないです。
27で実家を出た以降は頻度も減り、結婚してからはほぼ無くなりました。
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