高校生の時に付き合った彼氏(当時大学生)が、自称霊感のある人だった。
付き合うまではそんな話なんて一切してなかったのに、付き合い始めてしばらくしてから
「実は俺、見えちゃうタイプなんだ」
と。
最初はこっちはそういうの見えないから
「ふーん」
という程度だった。
でも一人暮らししてる家に遊びに行った時に
「ここも、ちょっと危ないんだよ」
とか言い出した。
それなりに実家から援助してもらってた人だったので、じゃあ引っ越せばいいじゃんと言ったら
「いや、次の住人を不幸にしたくはないからな…」
とか言って廊下に直接塩撒いてた。
私の家(マンション)に来た時も
「っ…ここはまずいな…」
とか呟きながら塩水飲むように言われた。
拒否したら
「せめてお札を」
と、人の形に切った紙に『南無三』と書いたやつを渡された。
ちなみにノートの切れ端に鉛筆でふちを下書きして切っただけのやつ。
不器用だからそれだけで10分位かかってた。
『南無三』を書く時は筆を貸してくれと言われたけど面倒だったからマッキー貸したら、そのまま書きやがってテーブルにインクがうつったのでキレて帰ってもらった。
違う日に来た時は
「どこかから血の滴る音が聞こえる…」
と言い始めたので
「隣の人がお風呂入ってる音だよ」
と言ったら
「普通の人にはそう聞こえるかもな…」
違う日に物を返しに来た時は
「大勢の子どもの声が聞こえる…」
と言い出したので
「向かいにある幼稚園の園児の声だよ」
と言ったら
「真実は分からない方がいい…」
と。
あと車で出掛けた時に、ちょっと田舎な景色が見えてくると
「一旦止めよう」
と言い外に出て林の方(多分彼なりの設定があるんだろう)に向かって一人で10分位手を合わせてた。
戻ってくると何も聞いてないのに
「詳しくは言えないから、あんまし聞くなよ?」
とか言ってくる。
しばらく付き合ったけど色々と面倒くさくなったので別れた。
彼とは別れてからは交流してないが、心の中で密かにナムさんと呼んでる。
コメントを残す