俺はかなり田舎に住んでたんだけど、ソコは開発される前は、結構タヌキとかハクビシンとかが家の前に出て来たりするような場所だった。
そんな俺の近所で、10年くらい前のある時、男性がいなくなったんだ。
まあ家族も何故かあんまり心配してないみたいだったんだけど、2日後に、山で遊んでた子供が人の死体を見つけて大騒ぎ。
警察が調べたら、骨にタヌキらしき歯形がついてたらしく、町総出で罠仕掛けたりして大量のタヌキを殺した。
俺とかもタヌキは悪い動物とは思ってなかったけど、仕方ないかあって感じだった。
ところが、タヌキもほとんど見なくなったのに、二人目の犠牲者が出た。
こっちは木にぶら下がってたから、これはタヌキじゃないってますます騒ぎになった。
この謎の真犯人は意外なヤツだった。
タイワンから来たサル。
タヌキの罠にかかったヤツで、獣医が解剖したら胃から人骨が出た。
(『これは危険なサル』とかいうタイトルで、回覧板に書いてあった)
このサルは人間を食ってたのだ。
話はこれで終わりだが、外来動物は環境破壊だ!くらいにしか報道されてない。
しかし実は報道規制されてるだけで、俺の地域意外にもこのサルによる犠牲者は出てるらしい。
ポポが猿退治
山にあった死体を野性動物が食べただけで、野性動物が人を殺したわけではない。タヌキも猿もとばっちり。
いちばん野蛮なのは殺生をする住民じゃ…。